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ヘリセノンC−Hおよびその誘導体の全合成,構造訂正および神経細胞保護活性
ヘリセノン類は、抗認知症効果を示す食用キノコであるヤマブシタケの子実体に含まれる成分であり、神経細胞の活性化や保護効果が実験によって確認されています。私たちは、今まで達成されていなかったヘリセノンC, D, E, F, G, Hの初めての化学的全合成に成功しました。また、詳細に反応解析することによって、今まで3-ヒドロキシヘリセノンFと思われていた天然物の構造を、5員環エーテルを含む構造(新たにヘリセノンZと命名)に訂正しました。合成した化合物の神経細胞保護効果を精査し、リノール酸エステルを含む非天然型の分子に強い細胞保護効果があることを発見しました。これらの成果は、ヤマブシタケの生理機能の科学的な理解、ヘリセノン類の実用供給、生合成経路の解明、新規な神経細胞保護物質の創製などに役立つと期待できます。
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